この本の後半に記された諸尊の修法に関する記述が非常に充実しており、ぜひ一読を薦めたい。最も興味深いものは阿弥陀如来に関する記述で、天台宗の教えでは浄土系宗派とは異なり極楽浄土はあくまで菩薩になるための通過点に過ぎず、やがて釈迦如来の霊山浄土へ至りそこからさらに現世へ再度転生することになるということや法華経の功徳で極楽浄土に往生できるという一見無関係そうなところにおいても意外な「つながり」があることを匂わせることも記されており、法華経を教条主義的に解釈する方々や現世を諦め来世に期待するという方々にとっては少し耳の痛い話だと思わずにやけてしまった。
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- 感想投稿日 : 2019年4月25日
- 読了日 : 2019年4月25日
- 本棚登録日 : 2019年4月25日
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