本書によって、経済学の知見に依拠するインセンティブを組み込んだ政策を実施すれば、社会的厚生が向上するという「常識」が通用せず、実際にはモラルを低下させ、逆効果になり得ることを数々の社会実験によって示されたことは驚きであった。人間の利己的な側面だけでなく、利他的な部分を考慮したインセンティブに基づく政策は効果的であるという実験結果もあり、社会実装にはまだ課題があるが、将来に期待を抱かせるものだった。ただ、和訳が非常に読みにくく(おそらくオリジナルが悪文)、理解に苦労した。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
経済学
- 感想投稿日 : 2024年4月20日
- 読了日 : 2024年4月20日
- 本棚登録日 : 2017年6月5日
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