日本殺人事件 續 (角川文庫 や 29-2)

著者 :
  • KADOKAWA (2000年5月1日発売)
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本棚登録 : 91
感想 : 10
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率直に言って、「日本殺人事件」は凡庸な作品であると思った。
この「続~」も、半ばを越えるまでは実はそのような思いは拭えなかったんだけど、『実在の船』に入ってから感触は一変。
他と比べることは甚だナンセンスなことであると思うが、それを承知で述べると、京極夏彦を想起せずにはいられない設定と言い回し(そもそも文字数が違い過ぎるのであれほどの拡散ぶりはないが、コアだけで見劣りせず)。
理にまつわる両者の決定的な見解の相違はあるけれども。
いや、それとてひょっとしたら表現のテクニック上の違いであって、詰まるところ同一なのかもしれないな。

実質的デビュー作「生ける屍の死」に見た危うき天才性を、最後に存分に感じさせてくれた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 文庫
感想投稿日 : 2009年12月23日
読了日 : 2008年5月15日
本棚登録日 : 2008年5月15日

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