戦略プロフェッショナル シェア逆転の企業変革ドラマ (日経ビジネス人文庫)

著者 :
  • 日経BP (2002年9月1日発売)
4.25
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本棚登録 : 195
感想 : 19
4

経営戦略について書かれている小説スタイルのビジネス本。
もちろん経営戦略に関する一部しか書かれていないが、とても勉強になった。
普通のビジネス本よりリアル。
営業戦略、実践も勉強になった。
次回作「経営パワーの危機」も読んでみようと思う。

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No.1002
競争相手の存在を忘れるなと言えば、そんなことは当たり前だと思うだろうが、実際にいつも競争相手のことを考えながら仕事をしている人々は、驚くほど少ない。


No.1054
新しく投資をする時の判断の決め手は何かと尋ねれば、平均的に返ってくる答えは、だいたい次のようなものである。
(1)まず第一に、その会社の経営陣。社長は人材として一流か。異なった分野の人々がうまく組み合わさっているか。彼らの過去の実績は。
(2)やろうとしている事業が成長分野かどうか(市場の伸びがない分野で新企業が成功するのは至難)。
(3)その市場の中でユニークさがあるか(競合に勝てるのか)。
社長の質が最初にとりあげられているところがポイントである。
……
今あなたが内容の似ている二つの投資先候補のうちから、一つだけを選ばなければならないとしよう。一社は社長の評価がA、技術の評価はB、もう一方が社長はB、技術がAだとする。あなたならどちらの会社に資金を提供するのか?
 もちろん程度問題であるが、一般論としては社長の評価がAの方に投資をする方が賢明だと多くのベンチャー・キャピタリストは言う。
 社長がAなら、彼は自分の会社の技術がBであることを理解する。だからそれなりの対策や戦略を組むだろう。評価Bの社長はどこで判断を間違えるやら分からない……単純に言ってしまえば、そんなロジックなのである。


No.1295
価格は相手が受けるメリットで決まるものだ。こちらのコストではない。
……
コスト一円でも、相手にメリットがあれば一万円でも売れる。コスト一万円でも、相手にメリットがなければ一円でも引き取ってくれない。価格決めは、客のロジックを読むゲームである。


No.1755
計画が計画通りいかないのは常である。それ自体をいくら責めたところで、いかないものはいかない。大切なことは、当初組み立てた成功のシナリオのどこが崩れてきたかを早く発見することである。
 たとえ事業がある程度の成功を収めつつあっても、当初のシナリオとの乖離をシビアに検討することが、あなたの当初の判断の間違いを検証し、そこで「失敗の擬似体験」をすることになる。


No.2222
実戦的「戦略プロフェッショナル」の条件
……
(1)トップとして、強いリーダーシップを発揮する覚悟があること。その目標がなぜ達成されなければならないかを部下に説得し、士気を鼓舞し、創意工夫を促し、「共に考え、共に戦う気概」を見せなければならない。
(2)新しい戦略を考え出す作業手順をマスターしていること。作業のステップごとに、どんな選択肢があるのかきちんとチェックし、責任者として自分でそれを詰めていく「緻密さ」を持っていること。
(3)誰もやったことのない新しい戦略を実行に移そうというのだから、多少のリスクは気にせず、また何があっても「夜はグーグーとよく眠れる」性格であること。


No.3072
先駆的な仕事にチャレンジする意欲と能力のある者を峻別し、できる者にはどんどん機会を与えていかなければ、会社全体が競争に生き抜くことができない時代になりつつある。
 もちろん、そうしたやり方をすれば、今まで以上の確率で失敗する者も出てくる。しかし、その人たちを失敗者だと葬ってしまっては、その会社はこれから先、たちまちのうちに人材が枯渇してしまう。だから、これからはもっとリスク・チャレンジを許す人事体制が不可欠になってくる。


No.3195
日本のビジネスマンの多くはいま、熱くなることを忘れている。「論理性」と「熱き心」の結合、それがいま日本のビジネスマンにもっとも求められていることではないか。それなくして、本書で言う「戦略的経営者」への道を見いだすことはできないと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年4月30日
読了日 : 2020年4月30日
本棚登録日 : 2020年2月18日

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