つむじ風食堂の夜 (ちくま文庫 よ 18-1)

著者 :
  • 筑摩書房 (2005年11月10日発売)
3.66
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本棚登録 : 6453
感想 : 797
5

ブクログやってなかったら出会わなかったであろう一冊。
他の方のレビューを読んで、なんか気になったので手に取ってみるブクログの醍醐味。

とある食堂の夜を中心に繰り広げられる凛とした空気感、優しさ、静謐さに溢れた”濃紺の背景に輝くひとつの星”の装丁のイメージどおりの物語。

決して尖った人は出てこないのだが、”らしさ”を持った人々が食堂というアンカーを持ちながらそれぞれの人生を歩んでいる姿をときにシリアスにときにユーモラスに切り取っている。
いろいろ悩みや不安、満たされない思いもあるのだろうが、こんな日常を送れたらと思ってしまうような穏やかで悪意のない世界。

でも現実にはやれ「それが仕様です」だの、「そのアプローチじゃない」だの、どうでもよいビジネスワールド。
だからこそ本を読んでしまうのです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説その他
感想投稿日 : 2021年8月8日
読了日 : 2021年8月3日
本棚登録日 : 2021年8月8日

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コメント 4件

☆ベルガモット☆さんのコメント
2022/12/04

fukayanegiさん、こんばんは。

いつもいいねありがとうございます。
吉田篤弘さんの作品を読もうと思っているのですが、最初に読むとしたらこちらの作品でしょうかね。

fukayanegiさんのコメント
2022/12/04

ベルガモットさん、こんばんは。

なんか自分に聞いてもらえて嬉しいです!
自分もそんなに読んでいるわけではないですが、この作品は間違いなく面白いですし、これを読んでからの『それからはスープのことばかり考えて暮らした』への広がりはぐっとくるものがあります。

あとは『屋根裏のチェリー』の世界観もものすごく好きだったのでおすすめです。

☆ベルガモット☆さんのコメント
2022/12/04

fukayanegiさん、お返事ありがとうございます!

魅力的なレビューで読んでみたくなりました~
ミステリーはビビりなので読めてないのですが、吉田篤弘さん作品をいくつか☆5つつけておられたのでおススメをお尋ねしてみました。
『屋根裏のチェリー』と迷っているところです。ありがとうございます。

fukayanegiさんのコメント
2022/12/05

ベルガモットさん

『屋根裏のチェリー』も捨てがたいのですが、ここはやはりつむじ風繋がりで本書ですかねw
なんか繋がりがあるとそれだけで楽しさ増しますし。

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