迎え猫 古道具屋 皆塵堂

著者 :
  • 講談社 (2014年3月20日発売)
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本棚登録 : 203
感想 : 39
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久しぶりの再読。
幽霊や怪現象付きの『曰く品』も構わず扱う古道具屋《皆塵堂》の物語第四作。
これまでは様々な事情を抱えた男たちが《皆塵堂》に居候するうちに再生していく展開だったが、今回居候するのは猫たち。
一つ事件が片付く度に《皆塵堂》に残るのは猫、猫、猫。沢山の猫たちの行く末は?
それにしても《皆塵堂》が片付いているだけで自分は実は死んでいるのでは?と清右衛門が勘違いするとは、どれだけ普段が汚いのかと笑ってしまう。
どんなに大変な状況でもマイペースな伊平次や勢いの巳之助やいざという時は頼りになる太一郎や、超現実主義な峰吉らがいれば、今日も大丈夫と思える。
幽霊が出てこようが、猫だらけになろうが、店の中はゴミ溜めみたいだろうが、気にするなという、そういうユルさが楽しい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 時代小説 ホラー・幽霊・妖怪・ファンタジー
感想投稿日 : 2017年4月28日
読了日 : 2017年4月28日
本棚登録日 : 2017年4月28日

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