まずスケールの大きさに驚く。読み進めるほど、マスク氏が本気で人類を救おうとしているのが分かっていく。「自動車、地球温暖化の問題を解決して、人類を惑星間で活躍できるようにして…」と発言し、実際に行動し続ける力が凄すぎる。マスク氏はまるで、とても高い所から、全方位を見渡せるほどの広い視野でモノを見て考えているようだ。ここまでパワフルな人間がいるのか。
本書は第三者が著した伝記であるため、マスク氏の思考、決断に至った理由や心境等の生身の描写が少なく、マスク氏が成し遂げたことにフォーカスされている。これは私にとって少し残念であったが、彼のような人間がいるということを知れただけでも貴重な体験である。
最後に、なぜテスラが勝ったのかという章で深く感心した箇所がある。テスラが勝った理由は「テスラというブランドをライフスタイルにまで高めたから」「テスラが売っているのはクルマだけではなく、イメージを売り、未来へ足を踏み入れている感覚を売り、ブランドとのつながりを売っている」とある。文中には例としてアップルが引き合いに出されていたが、ジャパネットの元高田社長も似ているのではないだろうか。本書を通して、物を売るということの本質に触れたような気がした。
読書状況:読み終わった
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講談社
- 感想投稿日 : 2018年7月4日
- 読了日 : 2018年7月3日
- 本棚登録日 : 2018年2月21日
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