生きている兵隊 (中公文庫 い 13-4)

著者 :
  • 中央公論新社 (1999年7月18日発売)
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感想 : 39
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南京大虐殺があったとかなかったとか、歴史修正主義者はないと言い張りたいだろうけど、この本を読む限り「南京で軍人による軍紀違反、戦争犯罪が相次いだ」ことは否定できないと思われる。

もっとも、これは日本に限っただけでなくドイツによるユダヤ人迫害(これは国家による犯罪だから一緒くたにできんが)、米軍による日本本土無差別空襲、韓国によるベトナム戦争でのラダイハン、など例はたくさんあり、これだけをもって日本の有責性を追求するのは無理がある。

むしろ戦争というものが、普通の市民を理性・人間性をぶっ壊して残虐行為を簡単にさせてしまう人種へと変えてしまう。そして、こうした非人道的行為を防止することは古今東西極めて難しいということだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 古典作品・有名作品
感想投稿日 : 2020年4月11日
読了日 : 2020年4月11日
本棚登録日 : 2020年4月11日

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