人質の朗読会

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本棚登録 : 3005
レビュー : 620
著者 :
フーミンさん 小川洋子   読み終わった 

物語の構成が素晴らしかった。

一度聞いただけでは覚えられないくらいの遠い異国の地で、日本人のツアー観光客8人が拉致され人質として囚われた。
事件は膠着状態のまま月日が流れていき、いよいよ三ヶ月が過ぎた頃、軍と警察の特殊部隊が強行突入。激しい銃撃戦の後、犯人グループは全員射殺、人質は犯人の仕掛けたダイナマイトの爆発により全員死亡。
ここで「えー!」って感じで口がポカン。軽いショックを受けながら読み進めると、2年後に人質が囚われていた小屋を盗聴していたテープが出てきた…。

ここから人質たちの朗読会の様子が語られていく訳ですが、こんな冒頭で始まってしまったら興味と期待が膨らんでしまうでしょ。

それぞれの話しは自分が体験した過去の話。心の奥底にしまわれていた記憶。

8人の物語が綴られていく訳ですが、内容は小川洋子さんらしい優しくちょっと不思議で魅力的な物語。このままで終わっていたらただの短編集だったなと思う所を、最後はこの朗読会を盗聴していた特殊部隊のひとりの物語で締めてある。

人質たちの過去を垣間見て、気持ちを共有できて、この人たちは最後どんな思いで亡くなっていったのかな、とかなり余韻に浸ってしまいました。

レビュー投稿日
2015年8月19日
読了日
2015年8月19日
本棚登録日
2015年8月19日
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『人質の朗読会』のレビューへのコメント

mattun08さん (2015年8月26日)

これ、私も昔読んだよ!すごく良いよね!読み終わった後、余韻にひたる気持ちわかるわ~。

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