スノーピアサー [Blu-ray]

監督 : ポン・ジュノ 
出演 : クリス・エヴァンス  ソン・ガンホ  ティルダ・スウィントン  オクタヴィア・スペンサー  ジェイミー・ベル  エド・ハリス 
  • KADOKAWA / 角川書店
3.25
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本棚登録 : 99
感想 : 16
3

[鑑賞方法:WOWOWシネマにて]

■感想
『暴走列車』的で、列車自体の結末はわかっている(想像がつく……ではない)。「外」では生きては行けない設定になっていながら、あんな雪山の際を騒音を立てながら走り……いつか雪崩が起きるのは現実的な事。線路や陸橋だって老朽化する。「外」で生きて行けないのに、誰がメンテナンスしているんだ? 窓の外の街は氷の街と化して死滅しているのに。それともコンピューターで制御しているのか? 凍ってから17年後と言う話だが、そこでやっと雪崩が列車を押し流したというのは非現実的である。本当であれば、もうとっくの昔に流されている筈だ。

ま、監督が言いたかったのは「列車」の事ではなく、人間の心理や倫理の模様を撮りたかったのだと思うが……。人間の配分間違えた言わば「計画失敗したノアの箱舟」と言ったところだろう。

前半はサバイバル的で富裕層と貧困層の戦いを興味を持って観ていたが、結果は旧約聖書の未来版的な感覚。スノーピアサーを開発したウィルフォードが神ならば、ナムグン・ミンスが「見た」と言っていた白熊は外へ誘惑する蛇、クロノ何とかって言う薬物(?)が知恵の実、ラストシーンはアダムとイヴって言ったところだろうか?(しかし、食べるものがなくその内、野垂れ死に。何頭いるかわからない白熊を獲るか? 獲るのか?)

この在り来たりの終末論を打開出来ていれば「ま、参った!」と私を唸らせただろうに。

面白かったと言っちゃ面白かったが、満足感はない。強いて良かった点をあげるならば、私が苦手とする女優として名をあげているティルダ・スウィントンが演じたメイソンが強烈なキャラクターだと思ったぐらいだ。

フランス語は理解出来ないが、どうせならフランスの原作コミックを読んでみたいと思った。(記:2014.11.27.)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 洋画
感想投稿日 : 2015年9月6日
読了日 : 2014年11月23日
本棚登録日 : 2015年9月6日

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