八咫烏の世界、山内と、人間の世界との関係が、この巻で明らかになる。
「山内村」から、過去、祖母が母を連れて出奔する。
両親が事故で亡くなって、その祖母に育てられた女子高生の志帆が、祖母の制止を振り切って、山内村に里帰りする。
かつて祖母に置いて行かれた息子である伯父夫婦に歓待される志帆。
伯父たちには志帆に明かせないある目的があったー。
山神に仕えてきた八咫烏。
荒ぶる山神に背いた八咫烏の間に入り、その不仲を利用した猿。
猿たちを追い出す大犬。そして天狗。
神の眷属とされる動物やら、いろいろな人ならざるものが、それぞれの利害得失を巡って牽制しあう。
そして、玉依姫。
神に仕える巫女のような存在なのだが、ある代の玉依姫の思いが強力な意思を発揮して、志帆たちを翻弄する。
という感じなのだが、現代の神と人間の関係に対する批評的な視線があるのかな、と思った。
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- 感想投稿日 : 2018年10月14日
- 読了日 : 2018年10月14日
- 本棚登録日 : 2018年10月14日
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