石ころをダイヤに変える「キュレーション」の力

著者 :
  • 潮出版社 (2011年10月5日発売)
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本棚登録 : 120
感想 : 17
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「フリー」、「シェア」ときて次は「キュレーション」。
ビジネスの新しい概念だそうです。
1.今あるモノや情報の意味をとらえなおし
2.選択し、絞り込み、結びつけ、編集し
3.新しい価値をユーザーに提供する
だそうです。
AppleのiPodやiPad、Wii、キリンのノンアルコール飲料「フリー」、セブンイレブンなどなど、キュレーションによる成功例を多数紹介してます。
特にAppleとセブンイレブンの賞賛の仕方はお金が絡んでんじゃないかと思うくらい(笑)見事なものでした。

「より多く、より高度に」の時代は終わったようです。
これからは足し算ではなく、引き算。そして編集力。
ユーザー側が再編集でき、ユーザーがそのストーリーの中に入っていけるコトが受け入れられる。

一部を引用します。
キリンのフリーは当初「飲んでも運転できるビール」をテーマとしていた。
発売後コールセンターに想定外の感謝の問い合わせが次々届いた。
「病気の父親に飲ませたら、元気だったころを思い出して生きる勇気が出たと泣いて喜んでくれた」「妊娠中でビールが飲めずに困っていて、とても助かった」などなど。
お客自身が今までビールの入り込めなかったシーンにもキリンフリーを取り込んで価値を自己編集した。
この商品の最大の価値はそこにある。

日頃、買い物に出かけて、商品を手にする瞬間「どうしてこの商品を選んだのか?」自分にそう問うよう心がけたいと思います。
その答えが、これからの自分の仕事のヒントにもなるんじゃないかと思いました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2012年3月11日
読了日 : 2012年3月11日
本棚登録日 : 2012年2月23日

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