さよならドビュッシー (宝島社文庫)

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本棚登録 : 7978
レビュー : 1176
著者 :
があさん ミステリ   読み終わった 

2010年の第8回『このミステリーがすごい!』大賞の大賞受賞作品。

ピアニストを目指す恵に襲いかかる不穏な火事。
なんとか生き残ったものの、彼女を狙う何者かの影がつきまとう。
そんなミステリらしい骨格が見えるものの、物語の多くは火事で大怪我をおった恵と、彼女を助ける若きピアニストとの爽やかな音楽小説。
ピアノを弾くことの喜びや、演奏する曲から伝えられる思いが溢れ、ピアノを弾いたことのないウチでもついついのめり込んでしまいそうな物語になっています。

マンガの「のだめカンタービレ」を初めて読んだ時のような新鮮な知識欲と面白さに釣られて、ライバルの登場や怪我を負った体でコンクールに挑む過程なを楽しんでいくと…………

そうやった、これはミステリやった!

やられましたね……。恵への殺人未遂や母親の死など物語の要所要所で事件は起こっているのですが、事件なんかどうでも良いくらいの感覚で、ミステリで火事と言えばこのトリックというものがあって気づいてもおかしく無かったのですが、最後の最後まで全く気にならずにとことんまで騙されて気持ちよく読み終えることができました。タイトルの「さよならドビュッシー」も、いい言葉として余韻を持って物語を閉じています。

素敵なミステリ作品でした。

レビュー投稿日
2015年7月26日
読了日
2015年7月26日
本棚登録日
2015年7月26日
4
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