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いつかの岸辺に跳ねていく (幻冬舎文庫)
- 加納朋子
- 幻冬舎 / 2021年8月5日発売
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2021年9月28日
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革命前夜 (文春文庫 す 23-1)
- 須賀しのぶ
- 文藝春秋 / 2018年3月9日発売
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今ほど、読了。
書店のポップや帯にて、絶賛されていたため気になり購入。
初須賀しのぶ氏の作品である。
ファンタジーのイメージが強い氏だったが、朝井リョウ氏の解説を読むと、「骨太な歴史小説」や「瑞々しい青春を描く現代小説」(高校野球小説)等も執筆される、「〝書けないものない系〟の書き手」だとか。
(朝井氏の、同じ書き手目線の解説も、非常におもしろく読め、良かった)
「骨太な歴史小説」に当たる本作。
1989年、ベルリンの壁崩壊の年に、東ドイツへ音楽留学した日本人青年が、一癖も二癖もある音楽家たちや素晴らしい音楽に出会い、時にスランプに陥り、時に歴史の波に翻弄され、それでも音楽の魅力に圧倒される。
今や歴史となりつつある、ベルリンの壁崩壊。
東ドイツの灰色の町並み。静かな反乱と西ドイツへの憧れ。死をも恐れず、自由を求めて壁を越える難民。
シュタージと呼ばれる国家保安省の密告者がどこに潜んでいるかもわからない世界は、ジョージ・オーウェルの『一九八四』をも彷彿とさせる。
まさに「革命前夜」の渦中で暮らす東西ドイツの人々を、留学生という立場で客観的に捉えていた青年が、出会った人々や音楽を通して巻き込まれていく様は、読み進めずにはいられない展開だった。
そして終盤の、ある事件の真相が二転三転する結末は、時代と音楽に翻弄された人の罪と罰を描いており、切ない。
人生をかけて留学している自分と、帰る場所のある日本人留学生の主人公とでは覚悟が違うと、他の留学生に言われる場面がある。
現代日本に生きる自分とは、尚更違う境遇のため、理解できるはずがないと詰られるかもしれないが、それでも、その時代に生きた人々の想いの一端と、圧倒的な音楽に触れたような気持ちになれた。
数々のクラシックの名曲(であろう楽曲)が登場した本作。
惜しむらくは、音楽の知識が自分になかったことだ。もしあれば、より彼らの感じたものが理解できたかもしれない。
2021年1月31日
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龍の騎手 (創元推理文庫)
- エル・キャサリン・ホワイト
- 東京創元社 / 2018年2月13日発売
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2018年7月24日
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解錠師 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
- スティーヴ・ハミルトン
- 早川書房 / 2012年12月9日発売
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2018年6月12日
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夜空の呪いに色はない (新潮文庫nex)
- 河野裕
- 新潮社 / 2018年2月28日発売
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2018年4月18日
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あきない世傳 金と銀(五) 転流篇 (ハルキ文庫 た 19-19 時代小説文庫)
- 髙田郁
- 角川春樹事務所 / 2018年2月14日発売
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2018年3月28日
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羊と鋼の森 (文春文庫 み 43-2)
- 宮下奈都
- 文藝春秋 / 2018年2月9日発売
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2018年3月18日
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日の名残り (ハヤカワepi文庫 イ 1-1)
- カズオ・イシグロ
- 早川書房 / 2001年5月31日発売
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2018年3月18日
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ルドルフとイッパイアッテナ
- 斉藤洋
- 講談社 / 1987年5月20日発売
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2015年8月8日
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王国の独裁者 (ウェストマーク戦記 1)
- ロイド・アリグザンダー
- 評論社 / 2008年11月1日発売
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2014年12月22日
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ゲイルズバーグの春を愛す (ハヤカワ文庫 FT 26)
- ジャック・フィニイ
- 早川書房 / 1980年11月1日発売
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PK (講談社文庫)
- 伊坂幸太郎
- 講談社 / 2014年11月14日発売
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2014年11月25日
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“文学少女”と死にたがりの道化 (ファミ通文庫)
- 野村美月
- エンターブレイン / 2006年4月28日発売
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昨日読了。
以前から何度か面白かったと評判を聞いており、最近職場の若い方に改めて話を聞いたため今更ながら手に取った。
先輩の食事については前情報を得ていたので、それほど違和感なく読めた。
平凡を求める主人公の姿や主人公たちの過去を最後まで明かさないのは、この時代の若者を描いた作品の特徴なのか、まま目にする。
本作が太宰をモチーフにしているからか、存外重めの雰囲気だった。
人と違う自分、生きていることと死ぬことはどちらがつらいのか。
テーマにする作品によって、雰囲気は変わるのだろうか。
文学に対する熱は嫌いではない。
今まで全く興味はなかったが、太宰が読んでみたくなった。
ただ、先輩の交渉シーンは若干あからさまか。
ツンデレクラスメートは今後さらに関わりがあるのか。
先輩にも何か過去が?
機会があったら続きを。
2014年11月19日
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新世界より(下) (講談社文庫)
- 貴志祐介
- 講談社 / 2011年1月14日発売
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2014年6月16日
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新世界より(中) (講談社文庫)
- 貴志祐介
- 講談社 / 2011年1月14日発売
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2014年6月15日
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新世界より(上) (講談社文庫)
- 貴志祐介
- 講談社 / 2011年1月14日発売
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2014年6月14日
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エデン (新潮文庫)
- 近藤史恵
- 新潮社 / 2012年12月24日発売
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新潮社文庫のアンソロジー『Story Seller』シリーズに上梓されている著者のロードレースの物語に胸打たれ、ずっと気になっていた作品、の続編。
最近同僚との話題にのぼり、本シリーズ初巻『サクリファイス』を読了、続けて本作を手に取る。
読んでいる間、フランス、そしてスペインの風を感じていた。
登場人物たちと同じように自分も感じるこの、緊張とも興奮ともいえる胸の高鳴りがたまらなくいい。
(本を読んでいるだけで、こんなにもワクワクできるから、出不精になってしまうのか)
ツール・ド・フランス出場の中、ただ一人の日本人。
つかの間の栄光、先行きの見えない不安、しかし後戻りするわけにはいかない前作の「あの人」をはじめとする人々の存在。
それぞれの選手が、決して軽くはないものを背負っている。
この「過酷な楽園」にいられることこそ「至福」。
胸が熱くなるじゃないか。
彼らは、どんなに苦しくとも「楽園」を目指してしまうのだろう。
2014年6月10日
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十角館の殺人 <新装改訂版> (講談社文庫)
- 綾辻行人
- 講談社 / 2007年10月16日発売
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2014年6月9日
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夏への扉 (ハヤカワ文庫SF)
- ロバート・A.ハインライン
- 早川書房 / 2010年1月30日発売
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2014年5月31日
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最後の恋 MEN’S―つまり、自分史上最高の恋。 (新潮文庫)
- 朝井リョウ
- 新潮社 / 2012年5月28日発売
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2012年6月25日
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サクラ咲く (BOOK WITH YOU)
- 辻村深月
- 光文社 / 2012年3月17日発売
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2012年4月18日
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真夜中のパン屋さん 午前1時の恋泥棒 (ポプラ文庫) (ポプラ文庫 お 7-2)
- 大沼紀子
- ポプラ社 / 2012年2月3日発売
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2012年4月5日
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少女七竈と七人の可愛そうな大人 (角川文庫)
- 桜庭一樹
- KADOKAWA / 2009年3月25日発売
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2012年3月22日
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三匹のおっさん (文春文庫)
- 有川浩
- 文藝春秋 / 2012年3月9日発売
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2012年3月22日