監督自身の高校生時代が投影されているという、等身大の青春映画。
親につけられた「クリスティン」という本名が気に入らず、「レディ・バード」というあだ名で自分を呼ぶように周囲にも求める――そんな自意識過剰の「こじらせ女子」で高校3年生のヒロインを、実年齢24歳のシアーシャ・ローナンが好演。
可愛いけれど美人すぎない、万人受けする彼女の容姿が、「ガールネクストドア」なヒロイン役にピタリとハマっている。
カトリック系の高校が主舞台であるせいか、アメリカの青春映画にありがちな暴力描写がなく、全体にほのぼのとしているところがよい。
母と娘の葛藤、すれ違い、対立、そしてラストの和解まで、「母子関係」がストーリーの太い幹になる。そこから広がる枝葉となるのが、恋愛や友情などだ。
私は年齢的にヒロインよりも彼女の両親に感情移入してしまったが、日本の若者にも十分共感を呼ぶであろう、普遍的な青春ストーリー。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
アメリカ映画
- 感想投稿日 : 2018年12月23日
- 読了日 : 2018年12月23日
- 本棚登録日 : 2018年12月23日
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