ノンフィクション作家門田隆将氏の最新刊。雑誌記者らしい歯切れ良い文章は今回も健在だ。
日中台の複雑な歴史の中で、自らの信念と国・家族への想いを貫いた、父親が日本人、母親が台湾人という男性が主人公。台湾では敬われているとのことだが日本では全く無名。このような人物をテーマに、世に出すことだけでも意義がある。
戦後台湾の現代史、二二八事件なんて言葉だけ知っていたが、あまりの凄惨さんに驚いた。
一方で、よく調べられてはいるものの、会話などは裏付けがないであろう。その点、フィクションが混じっている。
戦前の日本について、中国との比較ではあろうが、少しよく書きすぎている気がする。
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- 感想投稿日 : 2017年5月28日
- 読了日 : 2017年5月28日
- 本棚登録日 : 2017年5月28日
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