ボクハ・ココニ・イマス 消失刑

著者 :
  • 光文社 (2010年2月19日発売)
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本棚登録 : 167
感想 : 40
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バニッシング・リングの残時間表示が止まってしまうあたりまでは、「消失刑」による主人公の孤独もよく描かれていたのだけれど、そこからラストまではそれまでとのストーリーの方向がまったく変わってしまった感じがした。
テレパシー(?)で知り合った女性に恋心を抱くというのも唐突な感じ。
唯一やり取りができる存在だからって、そんな風に思うものなのかなあ。
また、センターが急になくなってしまったことや、イズミという少女にはなぜ主人公の姿が見えたのかが語られないままだったのも不満。
ラスト付近で地面に文字を書くシーンがあったが、それにはなぜリングが反応しなかったのか。
それまでは、確か意志をもって文字を書くとリングが首を絞めていたのに…。
「消失刑」という設定がおもしろかったので、もう少し丁寧に描いてほしかったところ。
文章の店舗と熊本市内の描写がリアルで迫ってくる分だけ、余計に残念だった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2017年7月21日
読了日 : 2017年7月20日
本棚登録日 : 2017年7月21日

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