一貫して家族をテーマにしている是枝裕和監督らしい作品だ。家族とは何か。いろんな切り方ができる内容で、観客に考える機会を与えてるように思えるのはいい映画だからだろう。
まずは、仲がいい家族があったとして、それは血の繋がりが関係あるの?そもそも血の繋がりって何?家族の要件って何?というとこでしょうか。
家族が仲がいいというシーンはこれまでもたくさん描かれてきているがどこかわざとらしくなるのだが、ここは《そして父になる》のリリー・フランキーを起用してうまく映像化している。子どもの演技の引き出しの巧みさも是枝裕和ならではだ。
リリー・フランキーは冷酷無情なヤクザもできれば、人がいいだけのお父さん役もできる。稀有の大スターですね。安藤サクラはまた名演。スゴイですね。樹木希林のおばあちゃんも絶品で、これが最後と思うと寂しくなる。子ども役の城桧吏は、 《誰も知らない》の柳楽優弥を連想させてこれから期待できる。これらの熱演を引き出す監督の力量がすごい。難を言うと、テンポがゆっくり目なので、少し退屈するところ。それでも場面の終了はスパッとしていて早いのであるが。
キネ旬2018 1位
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
映画
- 感想投稿日 : 2019年5月10日
- 読了日 : 2019年5月10日
- 本棚登録日 : 2019年5月10日
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