陰翳礼讃・文章読本 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2016年7月28日発売)
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感想 : 33
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谷崎の没後50年経過したからだと思うけど、中公から出ていた『陰翳礼讃』と『文章読本』を合体させた本。ここがミソ。
このふたつは1933、34年に書かれており、つながってる部分があるので連続で読むのは良いことだと思う。『陰翳礼讃』のタイトルはかなり有名だけど、『文章読本』の方は読んでない人が多いんじゃないかと。

『陰翳礼讃』の方はただのジジイの愚痴なのだが(当時47歳)、愚痴だとわかって言ってるのがよい。ただ、根拠なく言ってる、それはお前の好みだろ!という点、ツッコミどころも多少ある。

どちらかというと『文章読本』の方が面白かった。ただ、かなり細かく解説しているので最後の方は飽きてきた。
谷崎の小説、最初読んだときからずっと、読みやすいなーなんでだろ?と思っていたけど、『文章読本』を読むとその理由がわかる。谷崎はずっと、読みやすい文章を書くこと、あるいは内容に合わせて表現を変えることに苦心していたことが窺える。

芥川との論争〜志賀直哉の文章に対する評価、ぐらいを押さえとくとより楽しめるかも。また、後半277頁からの森鷗外の漢字と仮名の使い方にはハッとさせられた。

松岡正剛さんは『陰翳礼讃』のことを「うまくない」と言っているが、どこがどううまくないのか、松岡さんの文章がなに言ってるかわかんないので、説明が欲しい。

また、タウトが『日本文化私観』を書いたのが1935年頃と、時期的に近いのでこちらも読んでみたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 評論
感想投稿日 : 2016年11月1日
読了日 : 2016年10月30日
本棚登録日 : 2016年10月21日

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