朱い旅 (幻冬舎文庫 あ 6-1)

著者 :
  • 幻冬舎 (1998年4月1日発売)
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本棚登録 : 30
感想 : 4
3

新規購入ではなく、積読状態のもの。
2008/11/2~11/1
早くに両親をなくした主人公が、ギリシャ神話の英雄ヘラクレス誕生の逸話と関係する「アンフィトリオン」の劇を見たり、父母の知人などから写真、父の書いた論文などを見せられつつ、ギリシア、萩、鎌倉の旅先でひとつひとつ自分の出生の謎について悩み、解決していく。深いテーマを阿刀田氏独特の軽妙な文で書き綴っている。プロローグとエピローグの対比が見事。
 解説は最近凝っている今野敏氏であった。また、解説の中で、私が唯一持っている詩集にある西脇順三郎の「Anbarvalia」が引用されているのにも驚いた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリ
感想投稿日 : 2008年11月10日
読了日 : 2008年11月10日
本棚登録日 : 2008年11月10日

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