にんじん (新潮文庫)

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本棚登録 : 208
レビュー : 21
goodbye0ninさん 文庫   読み終わった 

ジュール・ルナール『にんじん』新潮文庫

はじめの方は、読み進めれば進めるほどに憤りや嫌悪感、不快感が募るばかりだった。

一言で片付けるなら、かわいそうなにんじん。

しかし、話が進むにつれて、段々とお母さんの方がかわいそうに思えてくる。

なぜなら、お母さんは誰にも好かれていないからだ。

一方のにんじんは、母親からの精神的虐待はあるものの、彼を想う人は周りにいく人もいる様子だ。

特に、名付け親のおじさんは、この話のなかで唯一と言っていいほどにまともで暖かい人物である。

ルナールの自伝的小説である本書の大きなメッセージの一つであり、ルナール自身が最も求めた言葉が、次に述べる名付け親のおじさんのセリフのように感じる。

「わしには子供がおらんが、自分の子供が猿だとしたら、猿のケツでも舐めるがね。」

レビュー投稿日
2015年7月18日
読了日
2015年7月10日
本棚登録日
2015年7月10日
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