三体人のコミュニケーションは思っていることまであからさまに外に現われてしまうという。この1点のみが地球人が優位に立てるところなので、自分の考える地球防衛の方法を理由を表明することなく進めていける権限を与えられる人物(面壁者)が4人選ばれる。大学教授の羅輯は自分がその一人に選ばれて驚く。生活のために学者をやっている人間だったのだ。どうも一番脈のなさそうなこの羅が地球防衛の鍵を握っていそうなのが面白い。羅が小説を書くために必死になって登場人物の造詣を作り上げているうちに、その女性が本当に側にいるように思われてくるという場面が、文学作品の想像の秘密を衝いているようで興味深い。羅が面壁者になってから、警護の史強が実際にその女性を連れてきてしまう。なかなかの展開だ。冷静沈着な海軍の章北海の人物像もいい。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
SF小説
- 感想投稿日 : 2021年1月22日
- 読了日 : 2021年1月22日
- 本棚登録日 : 2021年1月22日
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コメント 2件
tomoo0816さんのコメント
2021/02/04
goya626さんのコメント
2021/02/04