「桐島、部活辞めるってよ」が話題の、吉田大八作品。
実在の人物をモチーフに、軽薄で間抜けなクヒオと女たちの在り方を、あくまでサラッとコメディータッチに描く。
「Don't kill you!」ってボロを出すところとか、爆笑。
嘘つきって言うのは、自分の言っていることだけじゃなく、自分の在り方さえも定まらずに「真」とか「偽」とか関係ないんだということ。誇大妄想に似たアメリカ信仰も滑稽で、でも現実には、アメリカに憧れる日本人ってのは、このくらいいかがわしいものでも信じるんじゃないか、と思ってみたり。そう思うことが、クヒオを含めた監督の「はぐらかし」の術中にハマっている気もする。
このあとにパーマネント野ばらがあって、桐島があると考えると、この人は相当にリアルとファンタジーの狭間を描くのが上手だと思う。
読書状況:読み終わった
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DVD
- 感想投稿日 : 2012年10月29日
- 読了日 : 2012年10月29日
- 本棚登録日 : 2012年10月13日
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