パラダイス・ロスト (角川文庫)

3.83
  • (172)
  • (404)
  • (256)
  • (26)
  • (2)
本棚登録 : 2370
レビュー : 268
著者 :
制作 : 森 美夏 
めえこさん ●推理小説(国内)   読み終わった 

シリーズも巻を追う毎にマンネリ化してきた感はありますが、それでも背表紙の内容紹介文には否が応でも期待が高まります。結城中佐の知られざる過去が暴かれる…だと…?!(ザワ…

英国特派員が「外国人にして日本語に長けた彼だからこそ気付けた盲点」を契機に、一気に中佐の正体に肉薄していく短編【追跡】。今作を読んでいる最中は、

「中佐の正体とかめっちゃ知りたいけど知りたくないわ〜嫌だわ〜胸熱だわ〜←」

と悶えました、はい( ^ω^ )←
しかし、そこは中佐ですね( ^ω^ )
英国スパイがちょっと頑張った位では、簡単に尻尾を掴ませるわけがないのです、はい( ^ω^ )

……でも、実は英国の彼はイイ線迫ってたんじゃないかしら。【彼の閃きの取っ掛かりになった部分に、中佐が事前に予防線を張っていた】と考えるよりも、【英国の彼が真実に迫りつつあるのを受けて、「結城中佐と目された人物」をでっち上げた】と考える方がありそうじゃないかしら〜!と邪推したのでした( ^ω^ )=3ムフー←満足

要するに、今回もやっぱり結城中佐は結城中佐で、素晴らしくかっこよかったのでした( ^ω^ )←←←

他の三編は、前作同様、中佐の教え子達の活躍譚です。

記憶喪失になっても、「記憶が無くて尚、自分が如何に立ち居振る舞うべきか」を理解している主人公の姿に、骨の髄までスパイ!なD機関の凄まじさを改めて思い知らされた【誤算】。

D機関、どこで関わってくるの?と首を傾げながら読んで行くと、後半で正体が明らかになる【失楽園】。(この作品が表題作になったことに、ちょっと違和感があります…)

目の前でターゲットを何者かに殺され、緊張関係にある英国軍人の監視下に置かれるという状況で、見事に事態を打開してみせたD機関スパイが、最後に意外すぎる決断をする【暗号名ケルベロス】。

今回も、大満足の一冊でございました〜(^人^)ご馳走様でした!


◎誤算…ドイツの占領下に置かれた、フランス・パリ郊外。過激な反ナチ発言で捕らえられた老婆を助けようとした日本人青年が、ドイツ兵から逃げようとした際に頭を打って記憶障害になってしまう。彼を助けたレジスタンス達は、一般人とは思えぬ機転を次々と見せる青年を怪しむが、誰よりも混乱しているのは記憶を無くした当の本人。やがて、ドイツ兵の追及の手が伸びようとするが…。

◎失楽園…欧州の人間が極東に見出した楽園の地・シンガポール。彼の地に威風堂々と聳え立つ最高級ホテルで、事件は起こった。米海軍士官・マイケルが見初めた現地人の婚約者が、ホテルに滞在していた英国人殺害を認めたというのだ。彼女の無実を信じるマイケルは、独自の調査を開始するが…。

◎追跡…謎に包まれたD機関の元締め・結城中佐。彼に興味を持った英国タイムズ紙の記者プライスは、やがて彼の幼少期を知る人物との接触に成功する。果たして彼は「魔王」の人物像に肉薄することができるのか?

◎暗号名ケルベロス…日米間を繋ぐ太平洋航路を航行中の豪華客船・朱鷺丸。多くの民間人に混じって乗船したドイツ軍関係者の存在に、船長以下船員達は不安を覚えていた。そして、彼等の不安は的中し、ドイツと交戦しているイギリスの軍艦が朱鷺丸の前に立ちはだかった!その頃、朱鷺丸船内では、一人のアメリカ人紳士が何者かに毒殺されていた!

レビュー投稿日
2014年6月10日
読了日
2014年6月10日
本棚登録日
2014年6月10日
3
ツイートする
このエントリーをはてなブックマークに追加

『パラダイス・ロスト (角川文庫)』のレビューをもっとみる

『パラダイス・ロスト (角川文庫)』のレビューへのコメント

まだコメントはありません。

コメントをする場合は、ログインしてください。

『パラダイス・ロスト (角川文庫)』にめえこさんがつけたタグ

いいね!してくれた人

ツイートする