あるテレビ関係者の家庭に、猟銃を持った殺人者が立てこもり、主人公の妻が人質にされた、それを何とかしようという話。
章立てとかはチェスに見立てられているが、内容は直接関係なく、主人公の機転や行動をチェス上のシーンとリンクさせている程度。
後半に「騙された!」と思うところがあり、それを整理できたと思ったらまた騙される、それが何箇所もある面白い作品だと思う、最後のほうは書いてあることが何も信じられず、著者の思う壺だったと思う。
進行中の内容と関係者の回想等が交互に出ており、上記の騙しの伏線がいい感じに構成されていたように思う。
残虐な内容が前面に出ており、前書きに書いてあるが人によっては確かに受け入れ難いかも、俺もGW最終日に読むものとしてはちょっと選択ミスだったかも…
けど話に入り込めば比較的すらすら読み進めていけるようなものだった。
上記のように、前書きで残虐な内容が多く人によっては悪い評価になることが書かれており、特に女性から胸糞悪くなるといった評価が多いことも書かれている。
けど個人的には、男からしてもゾッとするような内容だった、けど実際に起こりえないことではなく、だからこそ見入ってしまう内容でもあると思った。
注意されているように、心を休めたいという人には向かないと思うけどねぇ。
個人的に気になった内容、主人公の妻に関する回想の中の言葉。
「心があるっていうのは、自分のだけじゃなくて、外の人の気持ちも、想像するためだと思うんです。」
俺個人の考えはちょっと違うけど、こーゆー小難しいことを考える人であることを考慮すると、時々ある夫(=主人公)との何気ないやり取りも色々思考を巡らせてるのかな、と思わされた。
- 感想投稿日 : 2015年5月6日
- 読了日 : 2015年5月6日
- 本棚登録日 : 2015年5月6日
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