読んだら忘れない読書術

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本棚登録 : 3467
レビュー : 667
著者 :
夜型さん How To   読み終わった 

小生の趣味としましては、流行りの本よりロングセラーの本を選ぶくせがありますが、つい気になってこの本を手にとってみる。
この本で参考になった点は、冒頭の読書の効用のほか、
・三つの気づきを得られたらOK!
・内容について議論できるほどに読め!
でした。

この本自体もサクッと”気づき”を得られるように工夫された書き方がされている気がする。
ゆえに、同じ内容(気づき)を繰り返し伝えているため冗長に感じられるかもしれません。

内容についてコメントすると、著者の言うように、読書は既成の経験や知識をインストールするための手っ取り早い手段でしょうね。
なので、”気づき”を得られればそれ以上読み解く必要はないかもしれません。
ただ、その”気づき”がどこかで語られていたような話を著者が集めてきてひけらかしている印象があるのです。

つまり、執筆活動は、ひけらかしと実益を兼ねているのかもしれない…。

…そして著者の意見とは対抗する話が、ショウペンハウエルが『読書について』で語られていたことだと思います。…

著者のYOUTUBEチャンネルを閲覧しました。
いかにも理系的な実用的解決策を解説しているので参考になったものもあります。
しかし、友好関係についても、得があるかどうかで見ている感があり、ちょっとな…という印象です。
なぜって、寅さんの監督で知られる山田洋次さんのエッセイにあった話なのですが、寅さんは幼少期に下町のいろいろな人と出会い生きる知恵を身につけたと言っていました。例えば頑固な怖いおじさんなどと渡り合うなどして処世術を身につけたのです。
ここでショウペンハウエルの話を再び持ち出しますが、ショウペンハウエルによれば、自ら思考して導き出したものこそが重要だそうです。
寅さんで言えば、なかなかにスリリングな幼少期を過ごしたからこそ風来坊として生きてゆく知恵が身についたのだと思います。
友達って嫌な部分があっても意見が違っても、それを乗り越えて付き合える”好き”があるのだと小生は思うし…。

読書についても、小生からすれば、確かに得られぬ経験や知識をくれますが、それ以上に自分だけでは足りない知恵を鍛えるために読むのだと思っています。それさえ得られればあとは読まなくても良いと思えるぐらい。モンテクリスト伯のファリア司祭のいうように、「世界の真理が書かれた書物」はあまり多くないと思うのです。

紹介されていた本のうち、ピケティ絡みの経済本はダメだなーという感じでした(ほかは中々◎)。
どんなに本を読んでもどうしても専門外は素人になってしまうのでしょう。

「議論できるほど読む」ことの実践が本レビューですが、さてどうだったろうか。
色々言いましたが、まあまあってところでした。
出来れば『知のソフトウェア』の読書の項、清水幾多郎『本はどう読むか』モーティマー・アドラー『本を読む本』なども読み合わせてどうぞ。

”内容紹介
こうすれば、覚えていられる!
脳科学に裏付けられた、本当に役立つ読書術とは?


「本を読んでも、すぐに内容を忘れてしまう」
「せっかく読書をしても、記憶に残っていない」
「凄くおもしろかったのに、少し時間がたつと内容が思い出せない」

あなたも、こんなふうに思っていませんか?

こんな、記憶に残らない「読んだつもり」の読書は、
ザルで水をすくうようなもので、時間の無駄です。
読書とは、その内容を忘れずに自分の知識として定着させて、
自己成長に結びつけてこそ、はじめて意味が出てくるものなのです。

本書では、精神科医である著者が、
脳科学的な裏付けのある「読んだら忘れない読書術」を公開します。
また、「SNSの超プロ」としての立場からも、ソーシャルメディアを使いこなし、
読書で得た知識をアウトプットする方法、人とシェアする方法などを明かします。

ぜひ、「読んだら忘れない読書術」を手に入れ、
さまざまな本で学んだ内容を仕事や生活の場で実践してください。

その前にまずは、本書を「記憶に残る読書術」で読み進めてみてください!


*目次より

第1章 なぜ、読書は必要なのか? 読書によって得られる8つのこと
第2章「読んだら忘れない」精神科医の読書術 3つの基本
第3章「読んだら忘れない」精神科医の読書術 2つのキーワード
第4章「読んだら忘れない」精神科医の読書術 超実践編
第5章「読んだら忘れない」精神科医の本の選択術
第6章 早く、安く、たくさん読める究極の電子書籍読書術
第7章「読んだら忘れない」精神科医の本の買い方
第8章 精神科医がお勧めする珠玉の31冊”

レビュー投稿日
2018年2月7日
読了日
2018年1月17日
本棚登録日
2018年2月7日
20
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