国境の南、太陽の西 (講談社文庫)

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本棚登録 : 9753
レビュー : 863
著者 :
ha94さん 小説(日本)   読み終わった 

ハードカバーの新刊が出てすぐ買ったが、またこの話かと嫌になってすぐ古本屋に売った。
あれから20年以上経って、どんな小説だったっけとふと思い再購入。
たしかにまたこの話かとは思ったが、こんなに痛切な小説だったのか…。自分が年をとって色々な経験をしたからこの小説が身にしみたんだろう。彼の作品中、最も悲しみを表した小説だと思う。

ノルウェイの森同様、最後に「現実」を選択するが、そこに希望も喜びもあるわけではない。悲しみがあるだけだ。
失ったものは失ったもの、失われたものは失われたものということを認めるのはとても難しい。
夢はどれほどリアルでも夢でしかないということはあるときにはとても辛い。

村上春樹特有の回りくどさは比較的薄く、一定のザクザクとしたリズムで話が進んでゆく。
このリズムの保ち方は見事で、色々な要素が入ってきても全体を貫くトーンがまったくぶれない。一つの曲のような小説だ。

レビュー投稿日
2018年2月14日
読了日
2017年8月14日
本棚登録日
2018年2月14日
3
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