外資系金融の終わり―年収5000万円トレーダーの悩ましき日々

3.70
  • (71)
  • (186)
  • (132)
  • (27)
  • (4)
本棚登録 : 1329
レビュー : 166
著者 :
hacchan320さん  未設定  読み終わった 

外資系金融に関することに興味を持ち、友人の勧めで藤沢数希の本を勧められ手に取る。

大枠は、外資系金融のコングロマリットにおいて資本主義体制が崩壊していることに問題意識を表し、そこで行われている取引や業務が本来の金融機関のあるべき状態と照らし合わせてどのように問題かを述べている。

銀行は短期金利と長期金利の使いわけで利益を得ているが、
現在銀行は貸しやすい機関には余計に貸付け、信用が低い期間には貸し渋るといった本来の役割を全うしていない。

証券会社も本来の金融商品仲介業務は売り手を探し、買い手に適切な商品を売る作業は価格競争にのまれ、自分たちが投資家のようなトレードを行っている。


このように、本来分業体制をとっていた各種金融機関はもはや境界が曖昧になっている。

また株式の調査を行い顧客を投資家に持つ部署と、その評価された企業を顧客にもつ部署が同じ企業にいるため非常に勝手が悪いなどといった金融機関の矛盾も述べている。


互いに複雑な金融商品を持ち合っているため、どこか一つの金融機関が危機に直面すると、それが一斉に波及してしまう。
政府としてはそのような危機が起こってはどうしようもないので、仕方なく融資を行う。
このシステムで金融機関は「大きく複雑でつぶせない」ということを逆手にとってハイリスクな取引を行っている。

またユーロ危機に関しても、本来財政は国ごとに違うのに、為替レートは固定されているため、ドイツのように投資を行うべき企業にとっては資金調達コストがかかるためユーロを貸出し、スペインやギリシャのような財政が悪い国ではお金の価値が下がり、インフレ率が高い。本来インフレ率が高い国では金利を上げる必要があるが、ユーロで統一されている金利では貸し付ける利子が低いため、借りが増える。





その他
・低金利状態は不動産資産を求める傾向
・新卒の首切りに対処する人事
・アメリカのマイホームを買わせるような社会政策と売れない金融商品の寄せ集めであるものを高い信用格付けで売りつける金融技術が複合し、土地を買えば買うほど儲かるシステムによってバブルが生まれたこと
・金銭感覚の違いを誇示したいんだろうという印象
・現体験の有無がこのような企業に対する憧れにつながるということも考えると、もっといろんな世界に足を突っ込んでみようと思った。

レビュー投稿日
2013年11月7日
読了日
2013年11月7日
本棚登録日
2013年11月7日
1
ツイートする
このエントリーをはてなブックマークに追加

『外資系金融の終わり―年収5000万円トレ...』のレビューをもっとみる

『外資系金融の終わり―年収5000万円トレーダーの悩ましき日々』のレビューへのコメント

まだコメントはありません。

コメントをする場合は、ログインしてください。

いいね!してくれた人

ツイートする