十蘭錬金術 (河出文庫)

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本棚登録 : 86
レビュー : 10
著者 :
リンネさん  未設定  読み終わった 

まちがいなく洋装ではなく和装の言葉。背筋をただして纏う着物のような。壮大な史実や有名な事件を背景に、そこにいた一介の人間の事情を描く。ノンフィクションからフィクションを編み出し卑金から金へ。まさに錬金術。渡仏した十蘭の目に映るフランスも味わえた。

「爆風」には、月齢と月相で敵の爆撃機の入来時期に検討をつけたとある。満月を間に前後五日間は襲来があるかもしれず警備隊は眠れないと。そこから月が憎らしくもなるのだが、月はこのように描写されている。
「癇性が白眼でギョロリと睨みつけるような、見るからに酷薄無情な月である」。

まいった。

レビュー投稿日
2021年2月10日
読了日
2021年2月10日
本棚登録日
2021年2月10日
7
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