キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる (ちくま新書)

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本棚登録 : 3920
レビュー : 622
著者 :
haijisanさん 読書記録   読み終わった 

図書館では様々な情報を扱っているけれど、これだけ情報が氾濫し、データベースや情報サイトが乱立している状況では、図書館の利用者は自分の欲しい情報を見極められないのではないか、というのが最近の私の問題意識。
例えば、大学図書館であれば、大学の構成員にとってマストな情報を提供するプラットフォームとして機能し、なおかつ、「こんな価値ある情報がありますよ」など、レコメンドする機能もあわせ持つようにするといいんだけどなあ、と思っていました。すなわちキュレーション。
・・・などと、まとまりなく思っていたのですが、これが見事に書かれていたのがこの本でした。さらに、情報の流れについても、届けたいところに届けようという意識がないと届かない、ということが書かれていて、広報について随分新たな発見をすることができました。
そして、読みやすい。実在の人物のエピソードがたくさん出てくるので、物語を読んでいるようでありながら、知らず知らずのうちに大事なエッセンスが頭に入ってくる、良書だと思います。
また、人と社会のつながり方の変化についても、これまでの流れが大変わかりやすく書かれています。SNSを扱う授業を担当する中で、これからの時代は受動的に情報を得るのではなく、自らが発信者になる、というようなことを他の先生がおっしゃっていましたが、その意味がよく飲み込めました。
自らが発信者ともなれるソーシャルメディアを使うことで、例えば企業と消費者の関係はフラットで持続可能なものになる。このような技術はグローバル化をもたらすけれど、その中で同時にローカル・カルチャーが重要となってくる。
大きな視野に立つ本を読むと世界は広々と見えてきます。すぐに役立つテクニックは身につかなくとも、世界を考える新しい手法が手に入る。これこそがキュレーションだなあ、とわくわくして読みました。

レビュー投稿日
2013年9月8日
読了日
2013年8月31日
本棚登録日
2013年9月8日
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