三好達治は戦前、戦中、戦後に活躍した詩人で、戦中には戦争詩、愛国詩を書いたこともありましたが、戦後「なつかしい日本」という文章の中で、昭和天皇の戦争責任に触れ、すみやかな退位を進言したりしています。
戦後の精神的な飢餓を満たそうと、多くの人が三好達治の一冊の詩集を並んで買った、と茨木のり子さんのエッセイにもあります。
今回のハルキ文庫の本には、残念ながら戦時中の愛国詩は収録されていませんが、私が気に入ったのは、やはり「測量船」などの初期作品。
巻末には、漫画家で絵本作家、やなせたかしさんのエッセイも載っています。
何度も引っ張り出して読み返したい一冊です。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
詩集
- 感想投稿日 : 2013年4月30日
- 読了日 : 2013年4月30日
- 本棚登録日 : 2013年4月30日
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