未来の働き方を考えよう 人生は二回、生きられる (文春文庫)

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レビュー : 6
著者 :
hamadatekiさん 自己啓発   読み終わった 

僕は子どもの頃から、定年が60歳と決められていることに疑問を持っていて、それは今でも変わっていません。一日でも早くリタイアするにはどうしたら良いか日々考えながら暮らすというスーパー怠け者精神の持ち主だからです。
だから数年前に日本政府が「60歳以降ももっと働こう、定年を65歳、いや70歳にしよう」と言い出した時には焦りました、おれの怠け者精神もここまでか、って。だって視力も体力も少しずつ衰えて、日々変わりゆく物事に反応するスピードも落ちていくのに、65歳やら70歳までまともに働けるわけないですよ少なくとも僕は。だけど日本政府から、日本人で日本に住むお前はそれを気合と忍耐と不屈の精神で乗り越えていかなければいけない、と言われたような気がして唖然としていたところでこの本と出会いました。
ちきりんさんはこの本の中で、引退は固定観念にとらわれること無く人それぞれが最適な引退の仕方を見つけるべきで、それは例えば人生の後半は今より給料も安いけど負担も少ない仕事(職場、職種)に切り替える、といったやり方です(ちきりんさんはこれを「ゆるやかな引退」と呼んでいました)。
引退可能年齢についても書かれていて、それは僕の考えを肯定してくれるものだったので嬉しくなりました。例えば、最低限の生活を維持するのに年230万円のお金が必要な人が、購入費と維持費(車検、税金など)の合計で700万円掛かる車を買ったら、それは自分の引退を約3年先延ばしにすることだ、という考え方は賛否両論あるんだろうけど自分は好きでした。
常識にとらわれない働き方についても推奨していて、例えば看護師の資格を持っている人が、一年間真剣に働いてお金を貯めた後にスパッと止めて、その後半年間海外を旅行して回ったり語学留学をして、その後別の病院でまた一年間働く、というような仕事のスタイルも紹介されていて、素敵だなぁと感じました。
この本の中でもう一つ面白かったのが、「同一労働・同一賃金」に対するちきりんさんの考え方です。グローバリゼーションが進む社会の中でこの「同一労働・同一賃金」制度は、日本国内ではなく世界を視野に適用されるべきだと書かれていて、それは例えばある仕事をベトナムでベトナム人がは日本の1/10の賃金でやれるとすると、「同一労働・同一賃金」なんだから日本人に対してもベトナム人と同じ1/10の賃金しか払えないよ(だからいま日本にある仕事は全部ベトナムに移そうね)、という理屈も通るじゃん、とする考え方です。面白い考え方だなと。
ちきりんさんの本はいくつか読みましたがこの方の主張は一貫して「自分の人生のことは自分の頭で考えて自分で決断しようね」、「そしてそれを行動にうつそうね」、という事に尽きると思います。この本も良書でした。

レビュー投稿日
2018年1月27日
読了日
2018年1月27日
本棚登録日
2018年1月27日
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