月一滴 (クロスノベルス)

  • 笠倉出版社 (2012年2月10日発売)
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本棚登録 : 230
感想 : 23
4

前作『透過性恋愛装置』の牧田の勤める
ホテルのドアマンと北嶋に若干絡みのあるデザイナーの話。
牧田×北嶋は結構出てきて、
ちらっと『上海金魚』の滝乃×佑希も出てきます。

牧田に密かな片思いをしていた橋本。
真面目で仕事熱心でとてもいい人なんですが、
変な男に絡まれていてもちゃんと嫌だと言えず
優柔不断でイライラするところもあります。

でも、これは『上海金魚』の佑季にもあった部分で、
パートナーが見つけにくいゲイの悲哀でもあるな、と思いました。
幸せになった佑季は今作では言うべきところは言えるようになっていて、良かったなぁと思います。

事なかれ主義で人と深い付き合いをしてこなかった
嵯上が橋本のもめ事に出くわして、
面倒に感じながらも橋本をほっとけなくなっていきます。
途中まで嵯上が結構冷たいので橋本が可哀想です。

…なので、滝乃といるところを嫉妬して
割り込んできたところでおおっとなりました。
ここから急に恋愛モードになるので
若干の唐突感があったのですが、多分嵯上には
きっかけが必要だっただけで、
最初から橋本が気になってたんだよな、と思います。

酷い抱かれ方しかして来なかった橋本が
嵯上に優しく抱かれてよかったな~と思う反面
思ったよりにエロいな、なんて思ってしまったw
結構快楽に素直なタイプだったな…。

ああ、私が苦手とする『透過性恋愛装置』の北嶋は
相変わらず嫌な男でしたが、
みんながみんなそろって悪口言ってたから、
それに相槌うって楽しく読めましたw

でも人に無礼を働いた北嶋の所業を
単にセックスのスパイスとして使った
牧田さんには好感を持てません。何がお仕置きだ!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: BL小説
感想投稿日 : 2016年5月14日
読了日 : 2016年5月14日
本棚登録日 : 2016年5月14日

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