久しぶりの森沢明夫さん♪
これは温かくて優しい気持ちの大渋滞。笑
時折ニヤニヤしたり目頭が熱くなったりで、
まさに森沢ワールド全開の作品!
霊能者であるが故に幼い頃から苦労してきた主人公の翔平。漫画家志望で努力を続ける彼が、同じ能力を持つ寿々と不思議なご縁で巡り合う設定はラブストーリーの要素が強くて、読んでいて妙に小っ恥ずかしかった。いやぁ・・・森沢さんロマンチストなんだなぁ。
戦地で生まれた友情秘話や、余命宣告を受けた母に、お互いを思い合う母娘、亡くなった妹夫婦の子を養子として育てる父子の関係性などなど、どこを切り取っても温かくて優しい巡り合わせがてんこ盛り。
なかでもタイトル『キッチン風見鶏』の由来となる第四章にはやられた〜!!
エピローグまでサービス満点で羽毛布団にくるまれたような柔らかい気持ちになれる作品だった。
最後に絵里さんが手島さんとの交際に出した二つ目の条件も分かって、ふぅ・・・満足満足。
「こんなに相手の気持ちを慮れる人ばかり集まった
世界なんてあるか〜い!!」
「偶然の繋がりにもほどがあるよね〜。」
という心の叫びを封印しつつ、
フィクション感がとても強い作品なので、そこを割り切って楽しめる方にはオススメの作品。
さらに森沢作品あるある笑で、今回は『きらきら眼鏡』のあの人が登場したり♪
ただこれも毎度されると人によっては番宣みたいに感じるかな。
丁寧な描写に、温かい人々、
心に響くフレーズの数々、
今回も森沢ワールドをしっかり堪能出来ました♪
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2024年10月7日
- 読了日 : 2024年10月7日
- 本棚登録日 : 2024年9月22日
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