東大卒でスミマセン - 「学歴ありすぎコンプレックス」という病 (中公新書ラクレ 414)

著者 :
  • 中央公論新社 (2012年4月7日発売)
3.42
  • (3)
  • (16)
  • (13)
  • (6)
  • (0)
本棚登録 : 110
感想 : 17
4

うんうん、そうそう!と思わずつぶやいてしまうくらいリアルな感覚が描かれている。
確かに東大力というのはあの入試によって培われてるんだなと。
目標を定めて、それに対してスケジュール管理・自己管理を徹底的に行う。
どの設問に何分で解答して、どの順番でやれば自分自身のパフォーマンスが最大になるか。
これは、過去問を徹底的に分析して、相手が要求しているものに対して的確にこたえるということ。
それが実社会ではそんなに役に立たなくって、いわゆるクリエイティブからは程遠いというのも納得。
どこの大学と聞かれて、言葉につまったり、意味不明に謙遜してみたりするっていうのも、すごくよくわかる。
お願いだから聞かないでくれと思ったりする。

そういういわゆる東大生のリアルを描きつつ、
今後の社会においては、東大を卒業したというだけでは、人としての幸せはつかめないんだよ、といわれる。
・情報消費者ではなく情報生産者たるべき
・「東大卒っぽい世界で認められたい」という思い込みから現状を打破できないのが東大卒の弱み
・東大内モノサシでキリでも、自分がもっと大切に思うモノサシでピンならそれでいいのではないか
・好きの感覚を磨き続けることが大切。何かに熱中するときのあのワクワク感を忘れてはいけない
・どんな小さなことでも、自分で問いをたて自分で解く
このへんの内容はとても参考になった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 新書
感想投稿日 : 2012年4月19日
読了日 : 2012年4月19日
本棚登録日 : 2012年4月19日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする