自分のデータは自分で使う マイビッグデータの衝撃 (星海社新書 68)

著者 :
  • 星海社 (2015年7月24日発売)
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本棚登録 : 82
感想 : 7
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 この本を読んで最も注目したのが「WINフロンティア」という会社だった。この会社は面白いな……。で、この「WINフロンティア」のやろうとしていることは、はるか30年前、1988年に石桁正士が「やる気」の管理学でやろうとしていたIGF法におけるアナログ的なやり方をデジタルに、自動化に、結び付けたような形だ。モチベーションビジネスというか……この著者は、「これからはやる気ビジネスの時代であり、やる気の可視化、やる気のブランド化、やる気の情報発信化がはじまる」と述べているような気がする。
 ウェアラブル機器の普及と、情報発信し続けて「見えすぎるヒエラルキー」となる社会について書いてあり、「勝ち組=健康生活も充実」を情報発信し、負け組はひたすらそれをSNSで眺めているばかりという、内臓から普段の生活まで差を見せつけ合いマウンティングしまくりあう時代の到来を書いている。ふと、この前ツイートで見かけた、「これからのゲームは、プレイせずに、キャラクターが勝手に進んでいくゲームになっていくだろうな」というのを、この本を読んでいて思い出したし、共通するものを感じる。ウェアラブル機器の普及により、心の変遷から体の中身まで、画面を操作することなく、「ながら発信」していく時代。すべての人間の内臓の中身まで情報共有する時代。これを書いていると思う。
「カラダの声を聞くことができる時代とは、それを受け入れるか、一旦無視するか、冷静に判断する強いココロが求められる時代でもあるのです」と著者は語っていて、「堪える」ことが究極に苦手な人間が出来上がってしまうという指摘は面白い。「会っていて本当にドーパミンが出ているのはこちらの人なのに、好きでもないこの人とまだ付き合っているのかい?」とかが端末が問いかけてくる。もうSF以上の世界だ。
 バイタルデータがより正確に長時間計測できるようになると、現在のカラダの疲労やストレスの度合い、理想的な睡眠時間など様々な情報が明らかになっていく。自分のカラダを管理・マネジメントしていくのが簡単になる時代になる。ヘルス&モチベーション情報共有操作不要時代というか、何と言ったらいいのだろう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 星海社新書
感想投稿日 : 2016年2月24日
読了日 : 2016年2月24日
本棚登録日 : 2016年2月24日

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