大塚明夫の声優塾 (星海社新書)

  • 講談社 (2016年6月24日発売)
3.73
  • (3)
  • (10)
  • (9)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 117
感想 : 8

 理解力と想像力と技術力と表現力の三つが備わっていて才能と運があって、自分のことをちゃんとわかっていてマネジメントできる人。台本の意図を読み取る読解力と、どんな演技が求められているかをわかる人。この本では、特に読解面に重点がおかれて指導されている。こういう風に具体的に講義風景が文字で追えるのは面白かった。新人は実力にたいして差なんてないし、台本に顔を書けとか、色々アドバイスは面白かった。
 最後のオチとしては、この中で声優になれそうな人はいますか? とあって、「いないだろうね」という終わり方。これはあえて挑発で掲載しているんだと思った。「あなたも声優になれる!」ではなく「お前は声優になれない!」からはじまる声優塾というか。「結局どうしたらええねん」をきわきわのところで避けているのが大塚明夫さんの面白さの理由だと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 星海社新書
感想投稿日 : 2017年2月24日
読了日 : 2017年2月24日
本棚登録日 : 2017年2月24日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする