いも殿さま

  • KADOKAWA (2019年3月29日発売)
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感想 : 17
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飢饉のため、餓死か一揆の瀬戸際をサツマイモで救った人の話はなんとなく知っていたけど、場所も名前も知らずにいました。出世もせず算盤を弾き続けた後、隠居して大好きな食道楽の旅に出ようとした勘定方、旗本の井戸平左衛門。その矢先、お菓子に釣られて石見の代官に任命された。平左衛門と御用人・藤十郎のコンビの旅は面白く書かれているが、現地で見た惨状に2人は心を痛める。種芋を入手するまでの苦労。希望が見え始めた矢先のイナゴの害。武士の魂、私財を躊躇わずに手放し、知恵で逆境を乗り越えようとする。冒頭の、のほほんと算盤を弾く平左衛門の姿は微塵もなかった。これ程までに民の為に尽くした平左衛門がこんな最後を遂げるとは…。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 図書館(た行)
感想投稿日 : 2019年6月15日
読了日 : 2019年6月15日
本棚登録日 : 2019年6月15日

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