燃えよ剣(下) (新潮文庫)

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本棚登録 : 10303
レビュー : 839
著者 :
葉明さん 歴史・時代小説   読み終わった 

上巻の熱気はいつのまにおさまったのだろうか。
この本を読み返すたびに不思議に思う。
下巻を読み進め、ふと一息つくと、
物語の周囲に神秘的なまでの静謐さが漂っているのに気付く。
それがどこを境目に変わったのか全く分からない。
ただ気が付けば、空気が変わっているとしか言いようがない。
司馬先生のすごさに驚くばかりだ。

京から物語の舞台が移るにつれ、
肩書きはどんどん変わっていくものの、
自ら着込んだ鬼副長の皮は一枚一枚はがれていき、
物語の最初に私たちが出会った「歳」に戻っていく。
その無邪気さ、奔放さ。
そして純粋さに、思わずため息が出る。

私の大好きなシーンは、最後の幽霊のシーン。
このシーンを読むと、必ず涙がこみ上げる。
土方歳三の最奥部分に触れたような気持ちになる。

初めて読んだのは高校3年生の夏。
この本に出会ったから、今の私はある。
今年読み返して改めて思った。
やっぱりベスト1の座は当分変わりそうにない。

レビュー投稿日
2013年8月5日
読了日
2013年8月5日
本棚登録日
2013年8月5日
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