
全30巻からなる、ボルヘス編集叢書「バベルの図書館」巻3。学生時代からずっとあこがれてきたシリーズ(例によって国書刊行会)なのだが、なかなか手を出せずにいたところ、近くの図書館が何冊かを揃えていたのをみつけて読み始めることにした。
まずは軽めのところからと思って、『緋文字』で有名な Hawthorne。現代の目から見るとやや単調なきらいはあるが、「小説」の原石とも言うべき作品群。一番のお気に入りは、幻想的な雰囲気を讃えつつ、しっかりと落としてミステリ小説の嚆矢と言われる『ヒギンボタム氏の災難』。次いでボルヘスが「文学におえる最高傑作の一つ」と讃える『ウェイクフィールド』だが、他の 3作品も素晴しい。
- レビュー投稿日
- 2016年1月25日
- 読了日
- 2016年1月25日
- 本棚登録日
- 2016年1月25日
『人面の大岩 (バベルの図書館 3)』のレビューへのコメント
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