Sophie's world: a novel about the history of philo

著者 :
  • Berkley (1996年3月1日発売)
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感想 : 11
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 古代ギリシアの自然哲学者から、ソクラテス、プラトンにはじまって、中世、ルネッサンス、ロック、カントなどを経ながら、ニーチェやサルトルなど実存主義、現代の哲学に至るまでの哲学の歴史が学べる小説。この世は何で出来ているのか、絶対的なものが存在するのか、人は経験で学ぶのか、などの、哲学者が取り組んだテーマ(projectと言ってた)を分かりやすく示し、各々の哲学者がどのように考え、どのような答えを出したのか、といった流れで説明されている。並行して、ソフィーに手紙を書く哲学者、ソフィーが受け取る、ヒルデという子に宛てたポストカード、という数々の謎が示され、それらのからくりが解かれていくミステリー小説にもなっている。
 個人的にはダーウィンの話が面白かった。進化論や適者生存の原理、そもそも生物の最初はどのように発生したのか、といった話題が興味深い。高校の時に「倫理」という科目が好きだったので、そこで習った内容のおさらいをするという意味でも、個人的には面白かったが、近代の哲学はやっぱり難しい。この本は、昔のベストセラーで、子ども向けの「哲学の入門書」と言われているが、哲学自体はしっかり自分の頭で考えていくものなので、サラサラと読んでもなかなか理解できないと思う。
 ところで、物語が進行していくにつれ、結局おれもソフィーやヒルデのことを物語として「読んでいる」ことになっている訳で、そんな「おれ」はなぜ物語ではなく、実在していると言えるのか、といったような不思議な感覚になる。その点で、著者に騙される、というか試される小説だと思うし、こんな風に小説を書ける著者もすごいと思った。(11/09/07)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2011年9月8日
読了日 : 2011年9月8日
本棚登録日 : 2011年9月8日

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