村上龍が芥川賞を受賞したのは確かわたしが大学生になったばかりの頃だ。内容はよく覚えていないが、自分の環境と余りにもかけ離れている主人公の生活に憧れつつも、ついて行けない印象が強かったことだけは覚えている。この作品は、メイキング of「限りなく透明に近いブルー」の印象で読んだ。酒、ドラッグ、セックスが当たり前のような生活を道具立てとする内容は、今でも違和感を感じる。しかしあの頃よりはずっと楽しめた。作者にかんしてはテレビの「カンブリア宮殿」を通じて好印象を持っている。だからと言う訳でもないが、彼があの年齢で芥川賞を受賞した訳が解るような気がする。やはり才能豊かなのだ。この作品が「村上龍 映画 小説集」となっていることでそれに気付いた。彼は小説を書いているのだ。主人公を中心として周囲の人物が読む人の頭ににくっきりと浮かび上がって来る。これから村上龍を読み直さなくてはと思った。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2011年8月4日
- 読了日 : 2011年8月4日
- 本棚登録日 : 2011年8月4日
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