向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)

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本棚登録 : 16978
レビュー : 2466
著者 :
hetarebooksさん 撃沈。   読み終わった 

「臭い、貧乏」などと陰口を言われ、学校で疎外されていたS君。
終業式の日、不登校のS君の家を訪れたミチオは彼の首吊り死体を見てしまう。
だがその衝撃もつかの間、彼の死体は忽然と消えてしまう。痕跡だけを残して・・・
一週間後、あるものに姿を変えて現れたS君にお願いされ、ミチオは妹のミカと共に彼の無念を晴らすため、事件を追うのだが・・・

乙一氏の「夏と花火と私の死体」のようにあらかじめ死体があるところから物語は始まる。S君の死の真相と死体を追ううち、ある人物に疑いの目が向けられるのだが・・・

ミカだけを溺愛し、ミチオに対して憎悪の感情を募らせる母親、カメに似たことなかれ主義の父親、ミチオの話を信用していないような教師や刑事たち。トコお婆さんや同級生のスミダさん、百葉箱の古瀬老人。町内で続く犬猫の虐待死事件。

どこかおかしい、狂った世界の中でまともなのは誰なのか。なんとも後味の悪い、しかし忘れがたい衝撃の一冊。なんでも、リンゼイさん事件の市橋容疑者が身柄確保時に所有していたそうな。貴志祐介氏の作品でもそういうことはあるみたいだし、まぁ作品に罪はないですが。要はそれくらい話題になった本だということ。

この狂った感じは岡崎隼人氏の「少女は踊る暗い腹の中踊る」にも似ているような気がします。

レビュー投稿日
2013年12月12日
読了日
2013年12月11日
本棚登録日
2013年12月11日
5
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