とりかえ・ばや (4) (フラワーコミックスアルファ)

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本棚登録 : 468
レビュー : 33
hibiki-cさん 小学館 flowers   未設定

【デザイナーメモ】第4巻。ストーリーから抽出したコンセプトは「束縛と自由」で、ラフスケッチ5パターンを提案、それをもとにさいとう先生に描いていただいたイラストラフ3点のなかから決定、という流れ。

さいとう先生がセレクトしたのはいずれも「ダンス」のモチーフをとった案で、「白拍子」「迦陵頻」「青海波」の3点。ダンスはもともとさいとう先生がおりに触れ描いてきたモチーフでもあり、勝算があった。

迦陵頻と青海波はいずれも鳥を主題にした雅楽で、バレエ「火の鳥」のイメージをマッシュアップしたら面白いのではという提案。一方白拍子は物語にも登場した桜の枝を小道具にエロティックに見せる案。結果的に4月売りという季節感もあり、白拍子に決まった。

白拍子はもともと「男装束の女舞」なので女の格好なのだけれども、装束は男ものなわけで、それをさらに男として生きている沙羅が着るという二重三重の反転がある。さいとう先生が仕上げたイラストはばさら好みに妖しい微笑がマッチして、見事なファム・ファタールぶりとなった。

レイアウトは1巻以来の縦一行ロゴ。1巻では主人公2人の対称性を強調するためだったが、今回は沙羅の見返る動きの回転軸として機能している。(カバー、帯、表紙、扉その他を担当)


(付記 「男舞を舞う女」という白拍子の概念が確立したのは作品の舞台よりももっと後の院政期のことなので、ここで描かれているのは「後代でいう白拍子のような男装束を身につけた人物」ということになる。つまり「女の格好をした人物」ではなく「男の格好をした人物」ともいえる)

レビュー投稿日
2014年4月27日
本棚登録日
2014年3月11日
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