殺人遺伝子 ギルティ (ハーパーBOOKS)

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レビュー : 7
hichakkoさん オススメ小説   読み終わった 

なぜ、人は人を殺すのか――。
その謎が遺伝子レベルまで解き明かされ、殺人遺伝子保因者はDNA検査で分かるようになった近未来。
類稀なる音楽の才能を持ち、名門私立高校に通っていた少女デイビーは、ある日その検査を受けて人殺しをする遺伝子HTS(殺人傾向症候群)保因者だと判明してしまう。
その日から彼女の生活は一変し、公立高校のHTS保因者だけのクラスに放り込まれ、音楽院への入学許可は取り消された。父親は家に帰ってこなくなり、彼氏や友人は彼女が保因者だと知って距離を取るようになる。
絶望に苛まれる中、デイビーは殺人の頭文字「H」の刻印が首に押された青年ショーンと出会うが…。

もう一気読み。
読み始めてから読み終わるまで、目が離せなかった!
この物語の何がすごいって、十分ありえそうな未来であることです。殺人遺伝子を持つ者を見つけ出して、管理(差別)する。そして彼らが大きな事件を起こすと、保因者を全員収容所に入れてしまう――まだそうなってはいないけれど、いずれそうなってしまうのではないかと考えさせられる未来にゾクゾクしました。
そんな世界の中で、突然殺人遺伝子の保因者と結果が出てしまったデイビーは本当に可哀想で。順風満帆だった彼女の人生は、文字通り転落します。

何より酷かったのは彼氏と友達の裏切り。彼らのせいでデイビーが刻印を入れられた時は私も泣きそうになったほど。お兄ちゃんの「デビがこんなことされていいわけない!」は本気で泣きたくなる。
でもデイビーにとってまだ救いがあったのは、家族の中では自分のために怒ってくれるお兄ちゃんが居たこと、そして先に刻印を入れられていて何かと彼女を守ってくれるショーンの存在があったことでしょうね。

ショーンはな…あれはデイビーでなくても惚れるわな(笑)
寡黙なくせして、デイビーとだけは話す上に、めちゃくちゃ強くて必要な時にちゃんと助けてくれるって最高にステキなんですけど!
なんか彼が居れば大丈夫って安心感が常にある。
正直施設抜け出した後はどうするんだって感じだけど、ショーンが居ればなんとかなりそうな気がする。
あああ、しかし世界中が敵となったこの状況で、どんな結末を迎えるのか! とっても続きが気になる物語です。
あと挿絵が田島さんなのも嬉しい。

レビュー投稿日
2016年9月5日
読了日
2016年9月5日
本棚登録日
2016年9月5日
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