一つの「珠」を巡り、持ち主であった少女の故郷・北の寒々しい村へ向う中で、Dはその姉と会い、そして村は一年に一度の短い夏を迎える―という冬と海の厳しさの中の一週間だけの夏、に貴族が絡んでくる、というこの地方の独自性が物語を支配していて、この季節感はとても心地良いです。
スーインの男とその貴族の因果性は偶然的なものだったので、山場としては少し低い山のように思えました。故に貴族とスーインとの不可思議な感情も半端モノでした。
ギリガンは面白いキャラでしたが、他のキャラにあまりを魅力を感じなかったのも☆三つにした理由の一つです。
昼ドラみたいなドロドロ恋愛の展開は好みではありませんでした。
しかしとにかく、上下巻ともに見開きの天野氏の挿絵があるのですが、それがどれもダイナミックですばらしいです!大蟹のシーンが特に気に入ってます、これは相当カッコイイです!!
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
菊地作品/吸血鬼ハンター
- 感想投稿日 : 2009年11月16日
- 読了日 : 2009年11月16日
- 本棚登録日 : 2009年11月16日
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