すべての、白いものたちの

  • 河出書房新社 (2018年12月26日発売)
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感想 : 78
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『すべての、白いものたちの』読了。
雪が降り続く連休に読んだ。詩的な内面描写に引き込まれた。
生まれて2時間で死んだ姉と、戦争で廃墟となり再生した都市を重ねていく。
無かったことには出来ない記憶をいつの間にか継承し身体に魂が宿っていくのかもしれない。死んだ人を思う色の話でした。
「しなないで しなないでおねがい。」が何度もあった。母親が死んだ姉に発した言葉に魂が宿り、私へと受け継がれていった。
生と死の寂しさが白いものに宿る。そこで彼らは何をみてきたんだろうな…なんとなく、そっと、そばに寄り添ってくれているような気がする。どうか、生きてと。

2021.1.12(1回目)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ハン・ガン
感想投稿日 : 2021年1月12日
読了日 : 2021年1月12日
本棚登録日 : 2021年1月9日

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