スロウハイツの神様(下) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2010年1月15日発売)
4.33
  • (2115)
  • (1363)
  • (540)
  • (81)
  • (18)
本棚登録 : 12777
感想 : 1265
5

「どんでん返しがすごい」的なフレコミを見て読んでしまったが、その観点だとそうでもなかったかなと。確かに色々と伏線は回収されていく感じはあったけど、読めない展開でもないというか、「やっぱりね」という感じは否めなかった。

ただ、そういうところはどうでもよくなるくらい、すごく引き込まれる話だった。スロウハイツで繰り広げられる『退屈しない』個性が混ざり合う共同生活。何気ない日常のやりとりにも各人の色々な事情や想いが絡み合いながら流れていく日々。終盤にかけて徐々に明らかになるみんなの内面。なんか、良かった。

『まぁ、なんていうか。あらゆる物語のテーマは結局愛だよね』という最後の言葉がすごく響いた。もう一歩超えると狂気とも思えてしまう愛がスレスレのところでグツグツしながらも、それを超えない(これもまた異常とも言える)節度が保たれてまあ切ない日々だったのに、最後に「結局愛だよね」と軽く言ってしまえる間柄って、なんかステキやん。

うまく言い表せてないけど、うん、よかった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2019年7月19日
読了日 : 2019年7月17日
本棚登録日 : 2019年7月18日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする