FC東京の右サイドのスピードスター 石川直宏の自伝的な本。
あの圧倒的なスピードとカモシカのような身のこなしをみると、一見エリート街道を歩んできたようにも見えるが、本当にギリギリのところで挫折ばかり感じて、踏みとどまってきたことがわかる本だった。
身長が伸びないことの焦りや、身長が伸びることによってのプレイがイメージした通りにできないこと、A代表に選ばれ、取材などが多くなり、疲労が溜まってしまったこと、オリンピックでの3試合目のみの出場で途中交代、大きな膝の怪我を乗り越えたこと、プラスの面もマイナスの面も、時には感情が自制できなくなったことも含めてサッカー選手の生き様が見える。
頭と言うよりも感覚で勝負するタイプだとは思うが、いろいろと悩み、乗り越えた人間だと思う。また、小学校時代に、FC東京時代に同期になる茂庭と戦っていたり、2004年のナビスコ決勝では、戸田に監督に交代するように伝えてもらうつもりが、戸田の判断で戸田が交代してナオが延長までのこったりと裏話も楽しかった。
FC東京サポならば、クラブの歴史とともに一度は読んで置いた本がよいと思う。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
スポーツ
- 感想投稿日 : 2012年9月18日
- 読了日 : 2012年9月18日
- 本棚登録日 : 2012年9月18日
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