けむたい後輩 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎 (2014年12月4日発売)
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本棚登録 : 1868
感想 : 154
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14歳で詩集を出版したアウトロー的なカリスマ、栞子。
彼女に憧れて同じ大学に入ってきた後輩、真実子。

カリスマといっても見た目だけで、発表した本もコネによるもの。「私っていっつもこうなの」と言いながら人が寄り付かない事を自慢げに話す割に寂しくて、自分を持ち上げてくれる人間がいないとやっていけない。

栞子ってそんな薄っぺらい人間です。
なのに、どんなに邪険にされようともしっぽふって付いて来て、本人の意思に関係なく多彩な才能を開花させる真実子。

私はどちら側の人間だろうかと読みながら考えたんですが、どうあがいても栞子側の人間ですね。

読んでいれば分かりますが、ラストに痛いしっぺ返しがあります。それがあまりに痛くて自分に置き換えて反省しました。

「自分は特別」それは幻想だと。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2015年1月15日
読了日 : 2015年1月15日
本棚登録日 : 2015年1月15日

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